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研究科各専攻について

素粒子宇宙物理学専攻 素粒子宇宙物理系

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素粒子論(E)

1GeV領域から1019GeVにわたる広いエネルギー領域の素粒子現象の研究を通じて、標準模型を越える新しい理論体系およびその枠組としての場の理論のダイナミックスを研究している。現在行っている主なテーマは、超対称性理論や余剰次元理論、大統一理論、コライダー物理・フレーバー物理などの素粒子現象、宇宙素粒子現象、超弦理論、量子電磁気学の超高精度計算、対称性の力学的破れ、格子ゲージ理論の研究など。その他、場の理論の形式的整備の研究を行っている。


クォーク・ハドロン理論(H)

強い相互作用の基本理論である量子色力学(QCD)におけるクォーク・グルーオンと、その多体系であるハドロンの多様な現象、及び強結合理論の力学で記述される様々な物理の解明を主な研究目的とする。 主な研究対象は、カイラル対称性の自発的破れと質量の起源、高温度・高密度等の極限状況でのQCDの相構造と相転移機構、クォーク・グルーオン プラズマの物性、高密度核物質中のハドロンの性質、軽いスカラー中間子の構造解明、およびエキゾチックハドロンなどである。 これらの物理現象解明を目標に、新しい理論や模型を開発しながら、ハドロン有効模型を用いた解析、高エネルギー重イオン衝突実験物理理解に向けた現象論的模型の開発と解析、格子QCDを用いたQCD基礎論に基づく解析などを行っている。


重力・素粒子的宇宙論(QG)

一般相対論ならびに重力を含む素粒子とその相互作用の統一理論の候補である超弦理論などの高次元重力理論の研究を行い、初期宇宙のインフレーションや現在の宇宙の加速膨張などの宇宙論的問題ならびにブラックホールなどの強重力下での現象の解明を目指す。また、重力理論そのものの性質に対して観測等から手がかりや制限を見出すことを目標とする。


プラズマ理論(P)

電磁場と無数の荷電粒子からなる非線形系としてのプラズマは、宇宙空間のいたるところで粒子加速や乱流輸送、爆発現象などを引き起こすとともに、核融合実験や高強度レーザー実験においても主たる研究対象となっている。これらのプラズマに生起する非線現象を理論的に研究している。 最近取り組んでいる研究テーマは、オーロラの発達と構造変化、無衝突プラズマにおける乱流輸送、爆発的磁気エネルギー解放現象などである。これらを解明するために、解析的アプローチだけでなく、超並列コンピュータを用いた大規模シミュレーション研究を積極的に進めている。


宇宙論(C)

宇宙構造の起源と進化について理論的な研究を全般的に行っている。最新の観測結果に基づきつつ、初期宇宙から現在の宇宙までを理論的に明らかにすることが研究目的である。近年の宇宙論は観測的進展が著しく、その理解のために理論研究の果たす役割は大きい。本研究室は宇宙全体の姿を明らかにするような宇宙論的観測プロジェクトにも理論の立場から参加している。研究の手法としても、純粋な解析的理論から大規模数値シミュレーション、さらには観測データの理論解析に至るまで、実に多様なアプローチが取られている。


理論宇宙物理学(Ta)

宇宙における天体形成や進化を解明することで、物理学を宇宙の進化の中で系統化することを目指す。銀河・星・惑星などの形成・進化の過程で重要な役割を演じる物理現象を、解析的及び数値シミュレーションの手法を用いて理論的に調べる。その際に現象を構成している物理素過程の研究を重視し、得られた知見をその他の分野の物理学にも応用することを目指す。


銀河進化学(Ω)

銀河は星と星間物質、暗黒物質からなる大集団であり、それ自体複雑な構造を持つと同時に宇宙論的なスケールでの基本構成単位となる天体である。銀河は様々な波長・エネルギースケールで多様な姿を持ち、多波長での研究が本質的に重要である。138億年にわたる宇宙進化の文脈から、銀河の形成・進化を多角的に研究し、また銀河形成に関する宇宙論的問題にも取り組む。多波長的アプローチという観点から、地上観測機器、宇宙望遠鏡、人工衛星等のデータ解析、および観測を再現する銀河形成進化モデルの構築という2つの視点から研究を進めている。


複雑性科学理論(ΣT

高エネルギー密度状態であるレーザープラズマに関連する現象について、大規模シミュレーションを手段として研究を進めている。レーザープラズマは、複雑性と呼ばれる特質を持つ非平衡かつ非線形な極限状態であり、非常にチャレンジングな研究領域である。 現在の具体的な研究テーマは、レーザー核融合における高速点火方式や流体力学的不安定性、工学的応用が期待されている超短パルスレーザーによるナノ構造の生成、宇宙プラズマを実験室で再現するレーザー宇宙物理、大規模シミュレーションに不可欠なシミュレーション技法に関連する研究などである。


素粒子物理学(F)

素粒子現象をサブミクロンの精度で可視化できる原子核乾板とその読み取り装置を用いて、素粒子・宇宙をはじめ、それらにとどまらない研究を展開している。原子核乾板はタウニュートリノ検出の実績をもつ世界で唯一の検出器であり、この特徴を生かしニュートリノ混合の研究を推進してきた。また10nmサイズの超微粒子原子核乾板を独自開発し、宇宙の暗黒物質を検出する実験を準備している。 宇宙の暗黒物質の正体解明は今世紀の物理学の大きな課題の一つであり、超微粒子原子核乾板は暗黒物質の入射方向を同定でき、その検出のみならず将来暗黒物質望遠鏡としての役割を果たすことも期待できる。並行して原子核乾板を用いた超高分解能γ線望遠鏡の開発も行っており、2015年にオーストラリアで行った口径0.4m2の気球フライトのデータ解析を行っている。 また世界最大口径10m2の次期望遠鏡の開発を行っており、γ線突発現象などの高精度解析も目指している。このほか火山、溶鉱炉あるいは古墳などの大型構造物の内部構造を宇宙線で見るための応用研究も推進している。


高エネルギー素粒子物理学(N)

ヒッグス粒子が発見され、標準模型を超える新しい素粒子現象の発見が期待されている。新しい現象の発見により、ダークマターの正体、素粒子の質量や世代構造の起源、真空や時空構造の理解、力の大統一など、現代素粒子物理学の課題の多くに迫る事ができる。これらの課題に挑戦するために、当研究室は、世界最高エネルギーの陽子陽子衝突型加速器を用いたLHC実験と、世界最高ビーム強度の電子陽電子衝突型加速器を用いたスーパーBファクトリー実験を主導している。 LHC実験では、超対称性粒子や余剰次元粒子など未知の素粒子の発見を目指すとともに、ヒッグス粒子の性質の理解、トップクォークの生成・崩壊の精査をする。 スーパーBファクトリー実験では、B中間子やタウレプトンの崩壊の中に現れる未知の粒子が引き起こす新しい素粒子現象の探索をする。また、これらの実験で用いられる、最先端のテクノロジーを駆使した素粒子検出器と電子回路の開発・建設・運転も精力的に行っている。 さらには、物理解析には欠かせない高速ネットワークを駆使した大型計算機システムの設計・構築・運転にも力を入れている。


素粒子物性(Φ)

素粒子の性質を高精度に計測することによって、素粒子が従う物理法則を研究する。計測方法の革新に立脚した未解決問題への挑戦を目指し、大強度陽子加速器研究施設J-PARCにおいて実現した世界最強のパルス中性子源に中性子光学を組み合わせることで実現する高精度計測から着手する。


天体物理学(A)

銀河系内及びマゼラン雲、遠方銀河などで起こる天体現象を、電波観測から解明する研究を行っている。 南米チリに設置されたサブミリ波望遠鏡NANTEN2、ASTE、ALMAをはじめとする国内外の望遠鏡で取得したデータを用い、分子雲内での星形成過程、銀河系中心部の活動性、超新星爆発と分子雲との相互作用、サブミリ波銀河の深宇宙探査や大質量ブラックホールの分光学的探査、初代銀河形成期の星間物質の物理などを観測的に研究している。 また、NANTEN2を用いた超広域分子雲サーベイ(NASCO計画)を進め、Planck衛星で得られたダスト放射、水素原子ガスからの21cm線スペクトルデータなどを組み合わせ、銀河系全体にわたるガス・ダストを含む星間物質全体の性質を明らかにする計画である。 望遠鏡に搭載するためのNASCO専用受信機や遠方銀河観測用の超広帯域オンチップフィルタバンク分光器、関連装置の開発、望遠鏡駆動・データ取得・処理のためのソフトウエアの開発も行う。 大学院生も積極的にアタカマサイトでのNANTEN2望遠鏡の運用・維持に貢献している。


宇宙物理学(赤外線)(UIR

近・中間・遠赤外線観測による、銀河系・近傍銀河の星間物質と星形成、銀河進化などを研究課題としている。当研究室は、2006年に打ち上げられた我が国初の赤外線天文衛星「あかり」のために、遠赤外線撮像分光観測装置を開発した。現在は、「あかり」衛星の膨大なデータを駆使して、上記テーマの観測研究をすすめている。 また、南アフリカに近赤外線地上望遠鏡IRSFを所有しており、「あかり」天体の詳細な観測も行っている。さらに、JAXAが中心となってすすめる次世代の赤外線天文衛星SPICAプロジェクトに参加しており、SPICA用の冷却光学系や焦点面観測装置の開発に携わるとともに、IRSF用の新型分光器や気球望遠鏡用の観測装置の開発なども行っている。


宇宙物理学(X線)(UX

銀河団・銀河団、活動的銀河核、超新星残骸な、恒星など様々な天体からのX線を観測し、宇宙の大規模構造の形成、ブラックホール、粒子加速などの研究を行っている。 用いられるX線観測衛星は複数あるが、2016年2月に打ち上げられたX線天文衛星「ひとみ」もこれに含まれる。「ひとみ」には当研究室が開発した硬X線望遠鏡が搭載されており、さらに将来の衛星搭載用に、新型のX線望遠鏡を開発している。 これらには多層膜を応用した高感度光学系、薄板ガラスやCFRPを用いた高解像度光学系、4回反射を応用した高感度光学系、などが含まれ、X線光学を革新し、より広汎な科学分野への応用も含めた技術開発を進めている。


複雑性科学実験(ΣE

宇宙空間内のほとんどの物質は、原子がイオンと電子に乖離した「プラズマ」という状態で存在している。 ΣE研では、集団運動の自由度が大きく「非線形現象の宝庫」と言われるプラズマを遠い宇宙に求めるのではなく“手の届く”実験室に実現し、能動的にプラズマに働きかけることによりその本質を探る研究を行う。 キーワードは、乱流、輸送、加速、非線形、非平衡、構造形成など。現在取り組んでいる研究テーマは、プラズマ中の波動粒子相互作用による粒子加速と異常輸送の研究、乱流中の異常輸送と回転場の影響の研究、光科学導入による先進的な計測器開発、負イオンプラズマの静電応答と大電流負イオンビーム開発、磁場閉じ込め核融合プラズマの加熱と輸送研究などがある。 実験は、核融合科学研究所の大型ヘリカル装置(LHD)、回転乱流実験装置、直線型高密度発生装置(Hyper-I)、中性粒子ビーム試験装置(NBTS)など、様々な規模の実験装置を使って物理的理解を求める研究を目指す。

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