理学部に関するFAQ

卒業生は２７０名程度です。多くの学生が大学院に進学することもあり、民間企業への就職約40名程度、中学・高校の先生になる学生が10名程度となっています。具体的な企業名は以下を参照願います。

こちら

約７０％の学生が大学院に進学します。ほとんどの学生が名古屋大学の大学院に進学しますが、他大学の大学院に進学する学生もいます。

卒業単位以外に教職に関する科目を履修し、理学部で開講される教科に関する科目を一定数履修し、教育実習へ行くことで教員免許状が卒業時に授与されます。理学部では、数理学科で数学、その他の学部で理科の免許を取得することができます。中学と高校では取得する科目がやや異なるので注意が必要です。中学と高校の免許を同時に取得することができます。

『理学部物理学科』と『工学部物理工学科』、『理学部化学科』と『工学部化学生命工学科』の違いの質問も多くあります。研究においては、理学部では、科学の基礎となる理（ことわり）を解明するという目標がある一方、工学部では実際に物を作るという出口を目指す違いがあります。そのために、理学部では、理学の基礎的な科目を系統的に学ぶことができるようカリキュラムが構成されています。

中でも、『理学部物理学科』では、素粒子や原子核、宇宙、物性、生物物理など、物理学の幅広い教育・研究が進められています。また、『理学部化学科』は有機化学、無機化学、物理化学、生命化学を専門とする研究室が1つの学科に集まって教育・研究が行われています。

一方、工学部は受験時に学科を選択することになりますが、理学部は学科分属が2年生進級時に行われます。

理学部の中で農学部に近い学科として『生命理学科』があります。『生命理学科』ではあらゆる生命現象を対象に、その仕組みや成り立ちなどを論理的に明らかにしていきます。一方で農学部では、栽培や畜産に関わる技術など、人間社会との関わりを追究することに主な目的がおかれています。

中でも、『理学部生命理学科』では、分子生物学、生物物理学、細胞生物学、発生生物学、神経科学など、生命の根幹を解き明かす基礎生物学から、人類に貢献する応用生物学まで幅広い教育と研究が行われています。最近では生物を直に扱わないデータサイエンスの研究もおこなわれています。

一方、農学部は受験時に学科を選択することになりますが、理学部は学科分属が2年生進級時に行われます。

理学部では高校生物未履修者向けの生物学基礎を１年次に用意し、高校での生物未履修者でも生物に触れる機会を設けています。

レイトスペシャライゼーション（Late Specialization）と呼ばれる2年次の学科配属が大きな特徴です。大学での学びは、高校で習ったことと大きく変わります。1年次は、全学教育科目を中心にじっくり学び、学科配属後の2年生から専門基礎を学びます。レイトスペシャライゼーションを実施している理学部は名古屋大学以外では東京大学と京都大学だけです。

数理学科、物理学科、化学科、地球惑星科学科は4年生から、生命理学科は3年生の秋から研究室に配属されます。

理学部は自然科学の基礎となる学問の研究を行う学部です。純粋な自然科学は自然現象の中に潜む真理を追求するもので、その根源は人間の旺盛な知識欲にあります。過去何千年かの間に人類は自然現象の根本にある多くの原理、法則を発見し、知識、認識を深めてきました。このようなことを突き詰めた結果、名古屋大学理学部の先人達がノーベル賞を受賞されています。また現在でも世界最先端の研究を進めています。

物理学基礎については、高校における物理学の履修が望ましいです。高校で履修していない場合は、予習復習を十分にして、わからない場合にはオフィスアワーにおける質問や、ネット（NUCT）を経由した質問を積極的にしてください。物理学は自然科学のプロトタイプであり、物理学科に進学を希望しない学生にも、自然科学とはどのようなものかを学ぶ最適の科目なため、積極的な受講を期待します。

成績で選考されています。調査が複数回行われますので、第2希望へ変更するなどでほとんどの学生が希望通りの学科に配属されています。

海外への留学者は毎年一定数います。数週間の短期の留学プログラムや半年、1年の留学プログラムもあります。名古屋大学と協定のある大学であれば授業料を名古屋大学に納めて海外の大学に留学することができます。（国にもよりますが日本よりも格段に学費の高い大学もあります。）また留学期間について奨学金を受け取り留学する学生が多数です。

海外の大学へ進学する学生はあまりいません。その理由は、海外と日本の大学の開始時期が異なるためです。分野にもよりますが、大学院に進学してから海外の研究機関で数か月研究をしてくる学生もいます。