地球惑星科学科

46億年前に太陽系の一員として誕生した地球は、現在もなお活発な活動を続けています。大陸、海底そして山々もプレート運動の一部として絶え間なく動いています。この“新しい地球観”は、1960年代以降の地球科学の革命的進歩によってもたらされたものです。そして今、われわれの目は、惑星としての地球へと広がりつつあります。また、地震・火山噴火の予知、資源、エネルギー、環境など、“かけがえのない地球”の諸問題に対する社会的関心が高まる今日、地球惑星科学の果たす役割は極めて大きいものといえるでしょう。

この魅力ある地球惑星科学に若い情熱を注いでみませんか?

地球は、われわれ人類にとってかけがえのない生活の場であり、われわれ人類も地球のたどってきた長い歴史の必然的産物として誕生しました。この地球という第一級の対象を諸惑星との比較において研究するのが地球惑星科学です。地球惑星科学は、対象とする地球および諸惑星の、過去・現在・未来の状態を解明するために、あらゆる手段を動員します。この「対象志向型」という点に大きな特徴があります。また、地球や惑星に観察される自然の状態には、時間的・空間的な特徴・個性があります。地球惑星科学の特徴は「個性的対象志向型」であるともいえるでしょう。

この個体性的対象の現象は、実験室では再現できないほど大きな時間的・空間的広がりを持ち、複雑に入り組んでいますが、基本的には物理学や化学の一般法則に大きく支配されています。そこで、グローバルな視野に立ち、調査・観測・実験・理論などの手段を動員しつつも、個性的対象から没個性的法則を抽出し、それを個性的対象に還元適用して、普遍的認識をもちきたすことが重要となります。地球惑星科学は、こうして得られる普遍的認識を通じて、かけがえのない地球の未来と、それに深い関わりをもつ人類の未来の発展に貢献するものです。